時期を逃さず転職すべし!会計士が転職活動をすべきタイミングとは? | 税理士・会計士転職支援情報メディア 転職快計(てんしょくかいけい)

時期を逃さず転職すべし!会計士が転職活動をすべきタイミングとは?


転職活動をどのタイミングで行うのがいいのかは、転職を考えたら誰もが気にすることではないでしょうか。もしかするとタイミングを見計らっていて転職活動の第一歩を踏み出せていない、という方もいるかもしれません。

今回は会計士にとって、転職活動をするのにおすすめの時期をお伝えします。

転職活動の「時期」は3種類

転職活動における「時期」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるでしょうか?私が転職アドバイザーをしていたときも、毎回といっていいほど「時期」についての質問を受けていました。ただ、一言で「時期」といってもその内容は大きく以下の3つに分けられます。

1)転職市場から見た時期
有効求人倍率という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。これは、ハローワークに登録されている求人1件に何人が応募したかを表す数値です。

10件の求人に10人が応募すると「1.0倍」、10件の求人に20人が応募すると「0.5倍」、そして10件の求人に5人が応募すると「2.0倍」となります。

つまり、有効求人倍率は数が大きいほど転職者にとって有利な市況となります。有効求人倍率は景気動向とほぼ一致して動くため、景気が良いタイミングほど転職する時期が良いと言えます。

2)年間スケジュールから見た時期
基本的に中途採用は即戦力採用が中心となります。特に欠員補充のための採用はいつどのような求人が出てくるか予想が立てにくいですが、一方、採用計画上の中途採用は企業が積極的に採用活動を行う時期が生まれます。

このタイミングをつかむと比較的案件が豊富な中で転職活動をすることができます。

3)年齢から見た時期
いくら転職市場や年間スケジュールが良い時期だったとしても、即戦力性を求める中途採用において、年齢に求められる経験を積んでいなければ転職活動は難航します。

それでは、これら3つの転職の時期について詳細を見ていきましょう。

【1】転職市場から見た時期

2017年の転職市場は活況で、4月にはニュースで「バブル期並みの有効求人倍率」と話題になりました。

一般職業紹介状況(職業安定業務統計)|厚生労働省を見るとその後も有効求人倍率は上がり続け、2017年10月の有効求人倍率は1.55倍に。

今から3年前の2014年10月の有効求人倍率が1.10倍。2015年10月が1.24倍、2016年10月が1.40倍と、ここ3年で有効求人倍率は上昇し続け、転職市場は現在売り手市場です。

かつて転職市場は5年周期でトレンドが変わっていましたが、現在の転職市場の盛り上がりは「東京オリンピックが開催される2020年まで続く」とも言われています。これは、今現在転職を考えている会計士にとって追い風となると言えるでしょう。

【2】年間スケジュールから見た時期

会計士は、公認会計士試験や、監査の業務スケジュールにより転職活動を行う人の年間の動きができる職種です。

既に会計士の資格保有者の場合、12月~3月の中間決算の監査後や、6月~8月の3月決算期の期末監査後に転職活動をする人が多く見られます。

また、会計士の資格取得見込み者の場合は毎年8月末実施、11月合格発表の二次試験(論文式試験)の試験前後から動き出す人が多くなります。そして、その動きにあわせ、転職者を採用したいと考える企業が採用活動に動き出します。

ただ、この企業の動きは業種によっても異なります。今回は会計士のキャリアパスとして選択されることが多い「会計時事務所」「コンサルティングファーム」「事業会社」の3つの軸で見ていきましょう。

会計事務所の場合

会計事務所の採用は年間で大きく3回山があります。1つ目の山は8月~9月です。このタイミングは、公認会計士の二次試験に加え、税理士試験のタイミングも重なり、資格取得見込み者の未経験者採用を行う会計事務所が増える時期です。

2つ目の山は12月~1月。ここは中間決算の監査後に転職活動をしている会計士と、新たに資格保有者となった人を採用するタイミングです。

最後に、3つ目の山は3月~4月なのですが、これは退職する社員の欠員補充の募集が出るタイミングのため募集が増えます。会計事務所への転職を考えている方は、この3つのタイミングをふまえ活動しましょう。

コンサルティングファームの場合

コンサルティングファームは基本的に通年採用を行っています。ですので、会計事務所のように毎年何月が求人が増える、といった明確なタイミングはありません。

ただ、同じ会社の同じ求人でも積極的に採用が行われている時期や、厳選採用の時期など、採用の積極性や求められるスキルのニーズは変わってきます。

なぜなら、コンサルティングファームはクライアントから獲得した案件が採用に影響してくるためです。

このような求人の背景にある情報は企業の採用ページや一般の転職サイトでは判断がつきにくいので、人材紹介会社を通じて非公開の情報収集を行い活動することをおすすめします。

事業会社の場合

特に会計士をターゲットとする職種は「経営企画」や「経理財務」などの管理部門が当てはまりますが、これらの職種の求人が多いのは1年でどの時期でしょうか。

年間計画に基づいて求人が増えるのは、期の変わり目にあたる3~4月、9~10月です。この時期は組織再編や、新たな事業が開始する時期のため、求人の発生につながりやすくなっています。

ただ、事業会社の求人は絶対数が少ないため通年にわたり情報収集を行い、興味を持った求人が出たときにすぐに応募できるよう準備を行いましょう。

【3】年齢から見た時期

転職先の業界・職種問わず、現在転職市場で求められている年代は20代後半~30歳です。この年代はある程度、実務経験を積み即戦力としての活躍が期待できると同時に新しい環境に対する柔軟性があり、管理職候補として採用されやすい年代です。

ただ、転職市場が活況な現在は20代前半の第二新卒も採用ニーズが高いといえます。少子化により、新卒の採用が難しくなっているため、第二新卒の若年層を採用し自社で育成する企業も多くなっています。

企業側からすると、若いので新卒と同様に自社になじんでもらえる可能性が高いと感じています。

一方で、30代以上になると即戦力性が求められるようになります。特に、管理職経験が求められるようになってくるため、この経験の有無で転職先の選択肢の数が変わってきます。

30代後半のタイミングで管理職の経験や、プロジェクト責任者としての実績が無ければ、転職市場の状況や、求人の多いタイミングで転職活動を行ったとしても厳しい結果になります。

もし、現職で30代中盤になってもマネジメントの経験が積めないようであれば、早めに転職活動に踏み切ることをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか。
一言で転職の「時期」といっても、転職市場全体の状態や、年間のスケジュール、そしてご自身の年齢と今まで積んできたスキルのバランスによって転職活動をするのに良い時期が変わってきます。また、応募先の業種・職種によっても特徴があります。

今までのご自身の経験、今の環境で今後積むことができるスキル、そして、自分がこの先どのような方向性に進むかによって、転職活動を行うのにベストなタイミングは人それぞれ違ってきます。

ぜひ一度、自分はこの先どのような方向に向かいたいのか考えてみてください。そうすれば、自分にとってベストな転職活動の「時期」が見えてくるはずです。


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