あなたの会計知識、ニーズあります!財務会計スキルが年収アップ・キャリアアップにつながる転職先とは? | 税理士・会計士転職支援情報メディア 転職快計(てんしょくかいけい)

あなたの会計知識、ニーズあります!財務会計スキルが年収アップ・キャリアアップにつながる転職先とは?


税理士として身につけた財務会計スキルが、税理士以外にも求められる仕事があることはをご存じでしょうか。「税理士になったら会計事務所や税理士事務所という選択しかない!」と思っている方は、自分のキャリアの幅を気づかないうちに大幅に縮めてしまっているかもしれません。

今後のキャリアの可能性を広げるためにも、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

財務会計スキルとは?

会計という区分の中では、管理会計と財務会計という2つの会計が存在しています。言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、いったい何が違うのでしょうか?違いをご紹介していきます。

  • 財務会計
  • 外部のステークホルダー(利害関係者)に向けて、財務諸表(PL・BS・キャッシュフロー)などをまとめて開示すること。どの企業でも日本や世界統一基準のテンプレートを用いる。これまでの成果をまとめたもの。

  • 管理会計
  • 社内に対して、経営に役立てられるような会計情報を提供すること。企業によってその形は異なる。経営判断に使うためのもの。

      この2つにはこのような違いがあります。税務会計で社外的なものとして発表されている例を挙げると、決算期に投資家向け資料として発表されている「平成◯◯年3月期決算詳細資料」などの資料がそれに該当します。

      管理会計はその企業の経営に使う資料ですので、これからの企業の方向性を決めていく大切な書類となります。

      税理士/会計士の転職先としてイメージしやすいもの

      会計士事務所

      BIG4と呼ばれる税理士法人がその代表格となっています。4つとは、KPMG(ケーピーエムジー)税理士法人、EY(Ernst&Young/アーンストアンドヤング)税理士法人、デロイトトーマツ税理士法人、PwC(プライスウォーターハウスクーパース)税理士法人のことです。税務や会計に携わる人間であれば知らない人はいないほど有名ですね。

      BIG4のほかには、独立系の大手会計事務所、中堅の税理士法人などが転職先としてよくイメージされます。転職といえば会計士事務所や税理士事務所にいくことを考える方が多いのではないでしょうか。

      金融機関

      金融機関でもこれまでの会計・税務の能力を活かして、経理や税務業務を行うこともよくあります。通常よりも複雑な会計・税務作業になるため、有資格者を採用することも多いのです。

      他にも銀行や証券会社でアドバイザーとして役割を担うケースもあります。最近力を入れているところも多いM&A・事業承継のアドバイザーや、それらを実際に進めていく上でのサポートを行っていく仕事があります。

      他にも信託銀行で財産・遺産分割・相続・贈与・資産運用などについてのアドバイザーとして勤務することも多いです。比較的高年収をもらえる可能性も高いため、第二のキャリアとして検討してみるのもよいのではないでしょうか。

      コンサルティングファーム


      税務会計の経験がある方が求められる業界として、コンサルティングファームも挙げられます。コンサルティングファームの中でも会計(システム)系、経営系などのコンサルティングファームに分かれています。

      会計系のコンサルティングファームの場合は株式公開やM&A、企業再生などに携わる税理士も多くいます。多くは会計事務所や税理士法人が行っているケースが多く、専門的な知識を活かしたサポートができます。

      会計システムなどを持ったシステム系のコンサルティングファームもあり、システムを用いながら経営課題を解決していくサポートを行うため、専門知識プラスシステムに対する知識が必要とされます。経営系のコンサルティングファームではこれまで行ってきた経営コンサルティング業務を活かして羽ばたくことができます。

      どちらも経営課題の解決を行っていく仕事であるため、税務会計だけでなく、経営についての知識、コンサルティング能力が必要となります。こちらも比較的高年収を獲得できる仕事ですので、転職先としては魅力的ですね。

      意外にニーズがある業界

      業界A大手メーカー・商社

      税理士が転職できるのか?と思う方もいるかもしれませんが、投資家向けの広報活動を行う必要がありますから、大手メーカ―や商社では経理部門で財務会計の経験を活かして、働いてもらうために採用を行っています。

      具体的な業務としては、月次決算、四半期決算、年次決算などの業務。海外子会社を持つようなメーカーや商社などの業界であれば移転価格対応、税務観点で見た事業的なリスク分析など専門的な知識がなければ難しい領域を任される場合があります。

      業界B:不動産業界

      企業の経理として入社するのが一般的ですが、近年人気となっている相続対策としてのマンション運営や、投資用マンションなどがあるため、それらの資産をどう扱うべきかというアドバイスを行う職種として専門家が配置されることが多くなってきています。

      自分の知識を活用しながら人の資産運用の提案ができるので、これまでとは違うやりがいを感じることができるはずです。

      起業したての経営者たちからもニーズがあります

      起業したての経営者の場合、参画している人が営業に偏っていたり、開発に偏っていたりと必要な部分を埋めてくれる方が少ない傾向にあります。

      そのときに管理部門や資金調達・事業支援などのノウハウがある方、バックオフィス系の知識を備えた、専門知識のある方が必要になるのです。起業したてであれば、何人も雇うことができないので、会計・税務などのバックオフィス系すべてを担当できる税理士が来てくれると、大変助かります。

      お困り相談A管理部門を任せられる方

      起業したてで、勢いよくサービスをスタートしたものの、企業の「守り」として機能してくれる管理部門が体制として整っていないため、なんとかしたいと思っている企業はたくさん存在します。

      起業するときはどちらかというと「攻め」の部分に重きを置いて、採用を行っていくことがほとんどです。そのため企業の守りの部分がおろそかになっており、気がつくと早急に対応しなければならない状態になっていることが多いのです。

      起業したばかりでは教える時間もないですし、時間的にも金額的にも育つまで待つというそんな余裕はありません。そのため即戦力となってくれる専門家を採用したいという考えが出てくるのです。

      お困り相談B資金調達や事業支援をしてほしい

      起業したばかりの頃はサービスがまだ安定せず、資金繰りに困ることが多いです。そのため、さまざまな補助金が受けられることの情報提供や、キャッシュフローを良くするための改善提案などの事業支援を行って欲しいという要望が上がってくるのです。

      また起業してから間もないため社会的信用がまだ低く、資金調達の難易度が高いです。「どのような事業計画を書けば資金調達が可能になるのか」など経営コンサルティングや会計税務の経験がある専門家からアドバイスを受けたいという起業家は多いのです。

      視野を広げると転職チャンスがぐっと広がります


      転職先として会計士事務所や税理士事務所しか考えていないと、個人事務所からBIG4への転職が簡単ではないように最初に入った事務所や法人である程度道が決まってしまいます。

      しかしそれ以外の方向に視野を広げれば、転職で実現できるキャリアが広がることがわかっていただけたでしょうか。年収が高い仕事もありますし、事務所以外でもやりがいを感じられる仕事はたくさんあります。ぜひ広い視野を持ってキャリアを再考してみることをおすすめします。

      おわりに

      税理士時代に経験していた財務会計を活かして転職できる転職先をご紹介しました。会計事務所や監査法人などしか考えてなかった方は、それ以外で検討してみるとさまざまな能力を伸ばすことを感じ取れたはずです。ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。


      この記事を書いた人

      高下 真美

      高下真美

      人材業界10年携わった経験を元に、フリーライターという働き方に2016年からチャレンジしています。人生を変える大きな決断である転職というイベントに際し、不安を抱いている人に対して役立つ情報を発信していきたいと思っています。 自身はインターンシップ紹介、人材派遣・紹介のベンチャー企業での営業・コーディネーター経験と株式会社リクルートジョブズでの求人広告、年間採用計画、人材像設定などを提案する営業経験があります。 その経験によって採用する側、される側両方の視点を持ち、今はライターとして転職に必要なポイントを求職者の方にわかりやすく伝えることを意識し、執筆することを心がけています。

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