年収もキャリアも満足も!欲張り転職で必ずキャリアアップする方法を知りたい人必見
せっかく意を決し転職するのであれば、前職よりも良い条件や環境の会社へ転職したいですよね。しかし、転職すれば必ず年収は上がり、仕事内容や職場環境は改善されるのでしょうか?転職にはメリットもあれば、デメリットもあります。事前にその両方をしっかりと把握した上で転職活動を行いましょう。
転職のメリット・デメリット
収入
町中で開業している会計事務所や税理士事務所は呼び方が違うだけで、仕事内容はほとんど変わりません。では、同様の仕事内容でも会社によって年収の格差が生まれるのはどうしてなのでしょうか。
この記事を読まれている方の中には、BIG4という名前を聞いたことがある方もいるかもしれませんね。世界には4つの大規模な会計事務所(監査法人)があり、各グループに税理士法人が含まれています。
- デロイト:有限責任監査法人トーマツ、デロイトトーマツ税理士法人
- KPMG(ケーピーエムジー):有限責任あずさ監査法人、KPMG税理士法人
- PwC(プライスウォーターハウスクーパース):PwCあらた監査法人、PwC税理士法人
- EY(アーンストアンドヤング):新日本有限責任監査法人、EY税理士法人
これらBIG4のクライアントの多くは国内の大企業や外資系企業で、決算書の作成や起業代行等はクライアントの経理部が行い、監査法人であれば会計の数字が固まった後の監査、税理士法人であれば法人税確定申告、国際税務などのコンサルティング業務を中心に行います。
そのため、高い専門性が求められるのです。それが年収にも反映され、BIG4の年収は業界の中でもトップクラスで、30代マネージャーで1000万円を目指すことも可能です。そこまで行かずとも、大手~中堅クラスの監査法人、税理士法人でも転職先の事務所の規模が前職よりも大きくなると内定時に年収アップでオファーが出ることが多いです。
他にも、税理士法人であれば事業継承や相続などに特化した法人は規模に関わらず、高い専門性から収益性が良く、結果、社員の給与水準も高くなるところも見られます。つまり、年収アップの転職をするためには、より規模の大きな法人や専門性の高い法人を選ぶのが良いといえます。
しかし、規模の大きな法人にはデメリットもあります。入社後に年収を上げていく方法としては、昇格しマネージャーやパートナーに役職を上げるという方法がありますが、大手の法人になればそれだけ社員数も多いので、競争率が高くなり、昇格が頭打ちになる可能性が出てくるのです。
年収アップを目的にした転職を考える場合は、入社時だけの年収ではなく、長い目で見たときの年収と、その他それぞれの環境で身につけられる経験をふまえ考える必要があるでしょう。
新しい環境・人間関係
転職すると環境が変わり、社内の上司や同僚、クライアントなど関わる人が変わります。社内でいうと、転職先の規模が大きいほど部署が分かれ、自分の配属された部署の人とのコミュニケーションが中心になります。
逆に規模の小さい会計事務所、税理士事務所では良くも悪くも代表の影響がダイレクトに出ます。距離が近いメリットとしてアットホームな雰囲気や意思決定のスピード感がありますが、もし代表とそりが合わなかった場合にはそれがデメリットになります。
クライアントでいうと、転職先が大手であればあるほど、クライアントの規模も大きくなりやすいです。クライアントに経理や税務の担当がいるため、対応する相手もある程度の会計・税務の知識を持っています。
その一方でクライアントの会社規模が大きくなると担当部署の人とのやり取りがほとんどとなり、社長と接する機会が減ってきます。クライアントの社長と直接話をする機会は中小企業を顧客に持つ事務所のほうが持ちやすいです。
業務範囲の拡大
先ほど、転職先の規模が大きいほど部署が分かれると記載したとおり、大手になるほど分業制になり、業務範囲が限定されるようになります。そのため、担当の業務について高度な知識や経験を身に着けることができます。逆を言うと、それ以外の経験が積みにくくなります。
そのため、業務の幅を広めたい場合は組織がそこまで大きすぎなく、担当の領域が広い事務所を選択するとよいでしょう。また、業務にはプレイヤーとしての業務以外に、マネジメントの業務もあります。もし、マネジメントの経験を積みたいと考えている場合は、成長していて規模を拡大している事務所を選ぶのがおすすめです。
転職活動で気をつけること
キャリア構築が短いとジョブホッパーになる
転職を繰り返す人のことを「ジョブホッパー」と言います。短期間での転職を繰り返すと、どんどん次の転職がしにくくなります。すると、前職よりも地位や収入が下がった会社からしか内定がもらえなかったり、焦って転職した環境が前職よりも悪かったり……ということが起こりえるのです。
そうならないためにも、転職活動時にはできるだけ在籍中に転職活動を行い、転職の目的や理由をきちんと明確にして活動しましょう。
必ず年収UPとも限らない
年収アップを目的に転職活動を行う方も多いですが、転職すれば必ず年収が上がるとは限りません。例えば、中堅以上の会計事務所や税理士事務所から事業会社の経理や税務担当として転職する場合、年収ダウンになることが多いでしょう。
なぜなら、会計事務所や税理士事務所で顧客担当を行うことは会社に利益を生み出している一方、事業会社の経理は利益を生み出さない部門だからです。転職で叶えたいことが複数ある方のほうが多いと思いますが、片方が叶うともう片方が叶わないケースが多々あります。
活動時にはそれをふまえ、優先順位や妥協点を考えて行動してみてください。
転職する前にしておきたいこと
転職活動において、転職先の決定はゴールではありません。そこからが本当のスタートです。例えば、転職の目的が年収アップや働き方の改善だった場合、希望の条件の会社から内定が出たら、それらの目的は入社さえすればすぐに叶ってしまいます。
では、その後新しく転職した会社で一体何を目的に働くのでしょうか。オックスフォード大学のオズボーン教授が発表した10年以内になくなる仕事についての論文の中に、「税務申告書代行者」や「簿記、会計、監査の事務員」の仕事がリストに名を連ねていました。
近年、クラウド会計ソフトを導入する企業も増え、会計事務所や税理士事務所でも今までの業務に付加価値が求められる時代になると推測されます。その変化の中で自分は転職先でどのような経験を積み、どうなっていくべきか考えてみてはいかがでしょうか。
転職するなら相談すべき相手とは?
今回の記事で記載した事務所の規模感による違いやメリット・デメリット、それぞれの環境で身に着けられる経験についての情報は、自分ひとりで集めようと思ってもなかなか集めにくい情報だと思います。
さらに、転職活動を進めると現在中途採用をしている企業の求人情報を収集し、書類作成や面接に向けて準備を行い、転職活動を進めなければなりません。そんな時に役に立つのが、転職アドバイザーです。特に専門の業界・職種に特化したエージェントであればさらに深い知識を得られる良き相談相手になるでしょう。
もしまだ利用していないようであればこの機会に登録してみてください。
おわりに
何がキャリアアップになるかはその人により異なります。同じ会社でも目指す方向性によって、ある人にとってはその環境がプラスになりますし、別の人にとってはマイナスになるのです。自分にとってキャリアアップになるのはどんな会社なのか、転職後のことを意識して考えてみましょう。
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