初めて起業する人、必見!助成金が大きな安心材料になります!
これから起業しようとしている人、または起業したての人、どうしても不安なことは「資金」ですよね。資金の確保は経営者として常に意識しなければならない課題です。その課題解決の手段の一つとして助成金があります。助成金を得られれば経営者は自社の商品やサービスの販売に注力することができます。今回は助成金についてどのような種類があり、どうやったら受けることができるのか解説します。
そもそも助成金とはどんな制度?
助成金という言葉を頼りにここに来てこれを読んでいる人の中には
- 助成金制度の存在自体を知らない
- 助成金自体は知っているが活用法がわからない
- 助成金制度が複雑でカバーしきれない
- 助成金の手続きの仕方がわからない
といった理由で助成金を活用してこなかったと思います。確かに一見ハードルが高く思えますが「1」からかみ砕いて説明を受けることで実は誰でも受けることができる制度だとわかります。まず前提として今回紹介する助成金は「返済不要」です。
助成金は特に国や地方自治体が中小企業の経済活性化を促すために提供する公的資金で、一度受けたら返済する必要がありません。これから起業しようと考えている方は自信を持ってください。国が資金を使ってくれと推進しているお金なのです。プロセスさえしっかりと踏めば必ずもらえます。
起業を目指す方に心強い「助成金」
助成金を受けるにあたって、ただ単純に貰うという考えは捨ててください。返済不要の公的資金を投入するわけですからある程度国や地方自治体の思惑に乗る必要があります。その思惑は人材の雇用です。国は雇用を促し実現することで経済の活性化を狙います。
経営者は雇用することでまとまった資金が手に入ります。ここを念頭に入れずおかず、ただ資金だけ貰おうとしても上手くいかないので覚えておいてください。では、具体的な助成金の種類についてです。
1.トライアル雇用助成金
受給金額:4万円×最大3か月=12万円
こちらの助成金はハローワークの紹介で未経験者を採用すると対象になります。
その際、未経験者をトライアル対象者といい、具体的には
- 就労経験のない職種または業務に就くことを希望する者
- 直近で1年を超えて離職しているもの
- 妊娠や出産、育児を理由に離職し安定した職業に就いていない期間が1年を超えている者
- 母子家庭の母
- 父子家庭の父
- 季節雇用者など
これらトライアル対象者に該当する人をハローワーク経由で雇い、さらに雇用保険に加入することが条件になります。
2.創業助成金
受給金額:最大3,200万円(一部地域のみ)
こちらの助成金は新規開業する人を応援します。流れとしては計画書を提出→開業準備(設備投資やハローワーク経由で従業員を雇用)→支給申請で150万円~3,200万円受給
この助成金は最大3回まで受給可能で、資金的にはかなり大きいといえます。その分条件が厳しくもありますが、スタートダッシュを決めるのには最適です。
3.特定求職者雇用開発助成金
受給金額:65歳以上の高齢者をハローワーク紹介で採用した場合は25万円×2回=50万円
・60歳以上 ・母子家庭の母 ・父子家庭の父 |
・45歳未満の身体/知的障碍者 |
・重度身体/知的障碍者 ・45歳以上の身体/知的障碍者 ・精神障碍者 |
|
---|---|---|---|
週20時間以上30時間未満 |
20万円×2回 (15万円×2回) |
20万円×4回 (15万円×2回) |
20万円×4回 (15万円×2回) |
週30時間以上 |
30万円×2回 (25万円×2回) |
30万円×4回 (25万円×2回) |
40万円×6回 (34万円×1回 33万円×2回) |
この助成金は受けるには雇用保険に加入しており上記表の条件を満たしていることです。
4.3年以内既卒者等採用定着奨励金
受給額:最大80万円
ハローワークで新卒向け求人を行う際に、既卒・中退者(3年以内)も応募可能な内容とし、対象者を雇用した場合に受給となります。流れとしてはハローワーク求人掲載→対象者雇用(在籍年数に応じて50万円~80万円)→支給申請(在籍期間ごとに申請し受給)
このように返済不要で雇用も賄える助成金は多くあります。あとは仕事とのマッチングを測り本当に必要な人材かどうかを見極める目が必要です。
助成金を受けるために用意しておきたいこと
助成金は条件を整えるだけでは受けられません。正確には助成金を受けた後が重要なのです。基本的に国等が出す助成金は無理無担保で返済不要ですが、後日確認のために調査に入ることがほとんどです。助成金を受け取るために人材の確保や育成に関する計画書を提出することもあると思います。
それが正しく行われているかは重要な調査対象になるのです。また、助成金は人数に達し次第終わるところが多いです。国としても永遠にお金を出し続けるわけにはいかないので、当然その枠には限りがありますので、助成金の情報は常に確認しキャッチできる状態にしましょう。
その他にも助成金を受けるにあたって、ある程度プレゼン用の資料の作り方などを学ぶ必要があります。多いのは雇用関係、人材育成関係ですのでこの辺りに関する過去の作成事例を参考にすると良いでしょう。また助成金申請に当たって一度会社の情報を整理しておくと良いです。つまり、会社の事業内容や今後の事業計画について本当に無理のない計画なのかを今一度見極めましょう。
助成金を受けるためにある程度事前準備を進めたら、最後に本当にこの助成金が必要なものかどうか再検討するのも大事です。助成金は経営者側にとって受けることが目的かもしれませんが、国側は与えることが目的ではありません。
そこに付随して発生する雇用や教育、人材の定着が目的なのでそこを見誤ると調査に入られたときに矛盾点が生じ、返還するということにもなりかねません。
助成金を受けられなかったらどうしたら良いか?
助成金を受けられないがどうしても資金がいるといった場合おすすめなのが日本政策金融公庫です。この金融機関は政府による全額出資のいわゆる政府系金融機関です。そのため民間の銀行などから融資が受けられないといった中小零細企業や創業期の会社、またはこれから起業するといった方に民間の金融機関よりも低金利で融資を行います。
民間の銀行だと、融資を受ける際にきちんとした決算書や資本金は最低でも100万円は無いと受けられないというイメージがありますが、日本政策金融公庫はその層を応援する機関です。
助成金以外のサポート
助成金以外で経営をサポートする、税制優遇措置があります。それは雇用促進税制とよばれるものです。こちらは最大200万円の税額控除が受けられる仕組みとなっており、今後の経営拡大を狙う企業に活用していただきたい制度です。
具体的には雇用促進計画をハローワークに提出し、1事業年度で一定人数従業員を増加させた場合、法人税の税額控除が受けられます。会社の成長期に上手く活用することで大幅に税金を減らすことができ、便利です。
おわりに
助成金について解説してきましたが、基本的に雇用主側にリスクのない助成金というのはありません。何かしらリスクを背負った上で返済不要の助成金を受けることができるので、まずはそのリスクと助成金が見合うものなのかをきっちり認識したうえで計画的に物事を進めると良いでしょう。
そして人気のある助成金はすぐ締め切ってしまう場合があるので、そこに関しても税理士や社労士と情報交換をして常に新鮮な情報を仕入れておくと良いです。やはりプロの意見はとても心強いですし、経営に集中したい!という経営者の方々には、税務や会計に関する専門家を味方につけることをおすすめします!
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