一体いつになったら落ち着くの!?転職を何度も繰り返してしまう人の共通項
あなた自身、あるいはあなたの身の回りに転職を繰り返してしまう人はいませんか?転職先の選び方は今後のキャリアに大きく影響を及ぼす場合もあるので、同じような選択をしていないか非常に注意したいポイントです。
転職を何度も繰り返してしまう人にはいくつか共通項があります。その共通項を学び、自分がその特徴を持っていないかチェックしましょう。もし持っていれば考え方を変える方法を学び、ぜひ今後のキャリアを積み上げていってみてください。
何のために転職するの?
何のために転職するかは人によって違います。大きくわけると収入・ワークライフバランス・現状の不満などを解消するために転職しようと考える人が多いです。そこで、各項目でどんな目的で転職を考えるのか、その転職にはどのようなマイナスポイントがあるのか、まずは把握していきましょう。
収入
<転職の目的>
収入の場合は、単純に収入を上げるためという目的が大きいです。実際転職するときに大事な要素をして考える方も多いです。「個人事務所よりも大手事務所に行く方が高収入であるケースが多い」という理由で大手事務所に転職をする方などもいるでしょう。もちろん収入は高ければ高いほど喜ばしいことではありますが、マイナス面を捉えておくことが重要です。
<マイナスポイント>個人事務所→大手事務所に転職した場合の例
- 出世可能性が低くなる
- 求められる能力の違い
- やりたくない仕事をやる可能性
大手に行けば競争相手がたくさんいますし、優秀な方も多いため出世していける可能性は下がっていきます。自分は新参者ですから、そんな優秀な方よりもさらに目立つ活躍をしなければ、出世できる可能性は低くなります。
個人事務所であればさまざまな仕事を並行して行う能力が求められる傾向がありますが、大手の場合は専門性を求められる仕事が多く、他の人のレベルに追いつくことが困難なケースもあります。
個人と違って部門がたくさんあるため、自分はやりたくなくても適性があると判断されればやりたくない仕事をずっとしていく可能性もあります。
収入とこの3つを天秤にかけて考えると、どうでしょうか?転職を決める前にプラスがあれば必ずマイナスがあることを考えて、入る事務所や法人を検討するようにしましょう。
例えば家庭のためにと考えて収入の高いところで働き出したとしても、結局自分がやりたいこととは違うことを続けていけば無理が出てきます。いつかは退職する決断をする可能性もあるわけですから、事前に「5年などの区切りをつけて割り切る」と決めるなど、よく検討しておくことが大切です。
ワークライフバランス
<転職の目的>
ワークライフバランスを保てる環境に転職することが目的です。例えば自分のプライベート時間を確保する、子どもと触れ合う時間をとる、勉強のために使うなど、さまざまな時間の使い方ができるようになります。
<マイナスポイント>個人事務所→大手事務所に転職した場合の例
大手事務所であれば福利厚生なども含めて労働環境がよい可能性が高いですが、取引先も大きいのでニュースになるような大手企業の決算問題がある場合も。事務所が不安定な状態になることも考えられます。また、繁忙時期は個人事務所よりも忙しくなることも考えられるため、年のうち一定期間はプライベートがほとんどなくなるという可能性もあります。
現状への不満
<転職の目的>
現状への不満はやりたい仕事につけない
<マイナスポイント>個人事務所→中小企業特化の事務所に転職した場合の例
中小企業の税務を担当していたが、店舗担当に異動となりブランクが空きつつある状況です。中小企業の税務が行える事務所に転職した場合でも、実際は他部門へ配属される場合も十分考えられます。それぞれ3つの不満を持っているポイントが解決されたとして、マイナスポイントが飲み込めるのでしょうか。また、転職したら本当に解決されるのか?というポイントを無視せずに、さまざまな状況を想定して転職先を決めましょう。
前回の転職は上記3点をクリアした?
転職先を決めるときはこの3点をクリアしている企業を選ぼうと考えるもの。しかし、転職活動をしていく内にその項目を忘れていってしまうことが多いです。実際転職した後に同じ問題が起きた場合、違う問題が起きた場合に分けてご紹介します。
同じ問題が起きた
同じ問題が起きた場合は、完全に選ぶ転職先を間違えています。その事務所や法人に対する研究は行いましたか?仕事内容や働き方まで調査しましたか?調査ができなかったとしても仕事内容を調べて想像すれば、ある程度分かるはずです。自分のキャリアを決める大切な選択ですから、どんな人脈を使ってでも調べ上げて自分が望む働き方ができるかどうか、確認しましょう。
違う問題が起きた
違う問題が起きた場合はどんなポイントがNGなのかを明確にしましょう。自分の努力や考え方で変えられることもあるはずです。すべてに満足できる職場を見つけるというのは、誰からも嫌われないのと同じように難しいことです。
「問題が起きたら転職!」と考えるのではなく、問題をどう解決するかを考えましょう。転職すればまたすべてを1から構築しなければなりませんので、転職を繰り返せば繰り返す程、0から1を積み上げるロスが増えます。
転職回数が多くなれば市場価値も下がっていき、最終的には転職する先がなくなっていってしまうのです。きちんと自分が解決したいポイントを押さえておくことで、無駄な転職回数を抑えて有益な転職を実現することができます。
転職は上記3点を解決できるのか?
今回の転職で本当に上記の3点が解決できるのか、転職先を決める前に改めて一度立ち止まって考えてみましょう。収入で例を挙げてみると、あなたが望んでいる収入はあなたの市場価値以上である場合もあります。その場合転職活動をしても同等の収入、あるいは下がってしまう可能性も考えられるのです。
本当に転職がその解決のための有効な手段なのでしょうか。転職すると決断する前に、転職で本当にその3点が解決できるのかを落ち着いて考えましょう。
転職が「逃げ」になっていないか?
今の職場が辛いから転職、仕事内容が嫌だから会社を変えたいなど、「逃げ」の姿勢で転職をすると必ずと言ってもいいほど失敗します。仕事にまつわるさまざまな問題は、転職で解決できるとは限りません。単純に自分の能力やスキルがまだ足りないという場合もありますし、コミュニケーションの取り方で変わることもあります。
「その問題からいったん離れたい」、「考えたくない」と思っていませんか?この質問を自問することで、本当に転職するべきかどうかを判断することができるはずです。
「ジョブホッパー」とは
ジョブホッパーとは2~3年(場合によってはそれ以下の年数)など、短い期間でたくさんの仕事を渡り歩いている人を指します。元々は「job-hopping」=転職を繰り返すという意味の英語でしたが、そこから転職を繰り返す人として「-er」をつけて使われるようになりました。
キャリアアップする転職を繰り返しているのであればよいのですが、問題のある選び方を繰り返す場合もあります。「前も同じ理由で辞めていなかったっけ?」という職場選び、「別の仕事を選んでいるようで、いくつかの働き方をローテーションしているだけ」という転職の場合は、キャリアアップが叶わない可能性が高いです。
満足につながる転職に向けてすべきこととは
自分が満足できる転職を実現するには、以下の3つのポイントが非常に重要になりますので参考にしてください。
- ①不満に思っていることを挙げる
- ②それが転職で解決すべきことか、自分自身で解決すべきかを整理
- ③前の職場を辞めた理由をクリアしているところを転職先に選ぶ
まずは今の職場で不満に思っているポイントを先程の例をならって挙げていきましょう。収入・職場環境・人間関係・ワークライフバランスなど以外にも、経験できる仕事の領域や事務所の規模など様々なポイントで不満が挙がるはずです。
会社を辞めたい、もしくは転職をしたいと感じた瞬間を思い出し、そのときに起こっていた出来事を思い出すとピックアップしやすいです。
列挙した不満がどのようなものであるかを整理していきます。まずは自分自身の問題はないかを確認しましょう。自分のやりたい仕事がやらせてもらえない環境は自分の能力が足りないと判断されていることが原因かもしれません。本当に能力が足りないのであればスキルアップをするのが先決です。
転職をしても経験がある仕事を任されるのが通常なので、同じ仕事を割り振られるのは確実です。もしくは適性が別のところにあると判断されているケースもあります。その場合は、アピールをする、希望部署の上司と関係性を作る、必要な能力をつけて異動のお願いをするなどやれることはたくさんあります。
また、能力は評価されているけれどやらせてもらえない場合は、アピールが足りないのではないでしょうか。どのようにアピールすれば相手が検討してくれるのか、試行錯誤しながらでも活動していくのが望ましいです。これらの努力をした結果、転職をしなくてもやりたい仕事がやれる可能性が高まります。
前職を辞める理由をピックアップしてあるので、その理由をクリアしている転職先だけを選んでいきましょう。途中でこの軸を変えてしまうと、結局また同じ理由で辞めて転職活動をすることになり、単純にブランクが空いているのと同じことになります。必ず自分が挙げた理由の軸を変えないように活動を続けていくのがおすすめです。
おわりに
転職を何回もすること自体は悪いことではありません。しかし、目的の見えない転職や軸が変わってしまっている転職は、ただキャリアにブランクを与える転職活動となります。転職をするときの目的を明確にし、自分に足りない部分を補うことで転職をしなくても目的達成できることもあるのです。その可能性についても一度考えてみることが大切です。
自分が納得できる働き方を手に入れるために、必要なことをよく検討した上で、転職という道を選ぶのがジョブホッパーにならない転職活動のポイントです。ぜひ参考にして自分自身のキャリアを築いてみてください!
この記事を書いた人
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