どうやって伝えればいいの?転職活動の際に説明する前職の退職理由 | 税理士・会計士転職支援情報メディア 転職快計(てんしょくかいけい)

どうやって伝えればいいの?転職活動の際に説明する前職の退職理由


転職活動を行う中で、退職理由をどこまで正直に伝えてよいか迷うことはありませんか?転職で叶えたいことがありつつも、あまりに正直に伝えすぎると面接での印象も悪くなります。そこで今回は上手な退職理由の伝え方について、事例を交えて紹介します。

転職すると決めたら

転職活動を行うときに、よく利用されるのが転職サイトや転職エージェントです。まずはそれぞれの特徴を見ていきましょう。

転職サイトを見る

求人情報や転職活動に役立つ情報が掲載されている転職サイトでは、職種や勤務地、こだわりの条件などにマッチする求人を手軽に探すことができます。

また、企業側からスカウトメールが届くこともあり、手軽に情報収集することができます。その一方で、求人の検索から応募、選考全般における対応を全て自分でやらなければならないので、退職理由の伝え方の相談はできません。

転職エージェントを探す

転職サイトと同様に、転職エージェントも多く利用されています。これは、転職者を求めている企業かの求人をエージェントが登録、面談した転職希望者に紹介し、最終的に入社が決まると成功報酬が企業から紹介会社に支払われる仕組みになっています。

こちらでは、転職希望者に担当のエージェントが付くので退職理由の伝え方について相談することもできます。特に、会計士や税理士といった専門性の高い職種の方には、それらの業界に特化した転職エージェントがおすすめです。

なぜ転職したいのかを明確にする

転職サイトや転職エージェントなどどのような方法で転職活動をするにしても、その中で、どうして転職したいのか、その目的を明確にしておくことが重要です。面接の中で、必ずといっていいほど聞かれる質問に「退職理由」と「志望理由」があります。

一見すると別の質問に見えますが、実はこれは表裏一体なのです。辞めたい理由があり、それが叶う環境だから応募している。面接の中でそれを伝えるために、まずは転職理由について考えていきましょう。

前職に不満があって転職したい場合

転職理由に多いものとして、給与への不満や残業の多さ、人間関係などがありますが、それらはどこまで本音を伝えていいものか迷う…という方に、具体的な事例を交え説明していきたいと思います。

年収

年収に不満があって転職したい場合は次の2つの問いを自分にしてみてください。

1つ目は「自分はなぜ今の年収に不満を感じているのか」という問いです。仮に、成果を出したけれど年収に反映されなくて不満を感じているという回答が出てきたとします。その場合は、評価基準が明確で、頑張りが評価や年収に反映されないことが不満の本質ということが見えますし、転職理由でもその内容を伝えるのがよいでしょう。

2つ目は「今の会社で年収が上がらない理由はなぜか」という問いです。仮に会社の業績が良くないのであれば、なぜ良くないのか考えてみてください。その理由として、例えば顧問先が中小企業メインで顧問契約料が低いことが見えてきたら、年収を上げる方法として、より規模の大きなクライアントと取引のある会計事務所に転職することが、年収に対する不満を解消できる解決策になり得るのではないでしょうか。

2つの質問から、本質的な転職理由と、年収アップできる方法が見えてくるでしょう。

就業時間

残業が多いなど就業時間が不満の場合、まずは今の会社の労働時間が常識的なのか調べてみましょう。このような場合も転職エージェントを利用すると楽に調べることができます。

と同時に、前職で就業時間を短くするために今の会社で努力したことを思い返してみましょう。面接で自分なりの努力を伝えないと、「変える努力をせず、環境に依存しているだけなのでは」と思われる可能性も出てきてしまいます。

加えて、就業時間が短くなったらその時間を何に使う予定なのか考えてみましょう。例えば、資格取得のための勉強の時間に使う場合、資格取得のために勉強したいという転職理由が見えてきますね。

人間関係

上司や同僚と合わない、セクハラやパワハラを受けた、など、人間関係が転職の理由になることも時にはあるかと思います。ただ、あなたが人間関係に不満を感じているということは、裏を返すと周囲の人とうまく協力しながら仕事をしたいということなのかもしれません。

それであれば、チームメンバーと協力して業務を遂行したいが、今の会社では協力しあう風土がない、という転職理由が考えられます。

その他

他にも面接でどう伝えるべきか悩む転職理由に、前職を短期間で辞めてしまったケースなどがあるのではないでしょうか。特に会計士や税理士資格取得のために数年間勉強していたため年齢に対する社会人経験が短い中、1社目を短期間で辞める場合次の転職は厳しさが増します。

「同じ理由で辞めずうちでは長く勤められるか」という目線で見られるため、退職理由だけではなく、在職中に現状を変える努力をどれだけ行ったか、伝えることが重要になります。

面接での説明の仕方を考える

年収

まず、年収に対する不満だけが転職理由だと伝えてはいけません。なぜなら年収が今より高ければ転職先はどこでもよい、さらに年収のよい会社が出てきたらすぐに転職すると面接官に思われる可能性があるからです。年収を転職理由にするのではなく、「自分はなぜ今の年収に不満を感じているのか」「今の会社で年収が上がらない理由はなぜか」の2つの問いを通じて出てきた答えをふまえた転職理由を伝えましょう。

就業時間

そもそも、現職と応募先の残業時間が同じくらいの場合、就業時間を転職理由として伝えるのは避けましょう。現職よりも就業時間の改善ができる場合に限り、例えば「今後は相続関連の相談にも対応できるよう相続税法の勉強をしている。

就業時間を短くして勉強時間を作るために、ムダな会議をなくすなど業務効率化の取り組みを行ったが、残業が月80時間を超える月も多いのでスキルアップの時間が取れる環境を求めて転職活動中」というように、今の会社で努力したことや、何のために残業を減らしたいのかの理由を具体的に交えながら転職理由として伝えることをお勧めします。

人間関係

人間関係はどの職場に行っても発生する問題です。人間関係を転職理由として伝えた場合、面接官は「本人にも良好な人間関係を築けない原因があるのでは。うちに来ても人間関係が理由で辞めてしまうのでは」と思うので、人間関係を転職理由として伝えるのは控え、ほかの理由を伝えましょう。

他の理由が思いつかない場合は、「チームメンバーと協力して業務を遂行したいが、今の会社では協力しあう風土がない」といった伝え方をしましょう。

その他

前職を短期間で辞めた場合、面接官は今回も同じ理由で辞めないか見てきます。ここで重要なのは、前職の愚痴や非難は言わないことです。もし自分に落ち度がある場合は素直に認めながら、次こそ長く働く意思を伝えましょう。

伝え方の例としては「経理へのキャリアパスもあるということで入った今の会社ですが、配属先が営業になり今は新規開拓の営業を行っています。営業から経理に異動した事例がないことを入社前に確認していなかったのは自分の落ち度ですが、このまま営業経験が長くなると経理としての転職が難しくなると思い、現職がまだ3か月ですがこのタイミングで転職することを決めました」などが考えられます。

前職の退職理由の印象を悪くさせない方法

どのような退職理由であっても共通して言えるのは、不満をそのまま伝えてはいけない、ということです。現職で不満に感じること、転職のきっかけがあったら、まずは「どうして自分はそれに不満を感じているのか」を考えてみましょう。

そうして考えた末に出てきた不満の理由が、転職理由の本質になります。それを改善するために転職をしたい、という言い方にすると自然とポジティブな言い回しになり、面接官からの印象も良くなるのです。

おわりに

退職理由を深堀りすると、転職理由の伝え方が良くなるだけなく志望動機と一貫性が出てきて面接内でより強くアピールできるようになります。ただ、一人で考えていると新しい発想が出て来にくいので、ぜひ転職エージェントなどをうまく利用しアドバイスをもらいながら進めてみてはいかがでしょうか。


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