初めて起業する人、必見!あなたの創業を後押ししてくれる補助金・助成金
起業するからには「 お金だけではなく、夢を叶える!」と思いたいところですが、先立つものがなければその一歩すら踏み出せませんよね。
起業 するとき必要なものは何でしょうか。会社のロゴ、ホームページ、名刺、挨拶状、広告費、備品購入、場所を借りるなら敷金礼金など数え上げればキリがありません。
これらに共通していることがあります。それはどれもお金がかかるということです。
会社員として働いていた時に、起業のために貯金をしていたならばそのお金を使うのもいいでしょう。でももっといい方法があります。
それは返済不要の助成金・補助金をもらうという方法です。
開業する時の2つの道~個人事業主と法人の違い
まず個人で事業をするとはどういうことなのかを考えてみましょう。独立や開業をするときには2つの方法があります。
個人事業主として開業するか、法人を設立するかです。この2つの違いを大まかにいうと個人事業主の方が手軽ということです。
個人事業主は開業届を出せば終わりという簡単な手続きです。お金もかかりません。しかし法人に比べるとメリットがガクッと減る場合もあります。
法人は定款作成や登記が必要になります。そのほかにもいくつかのステップがあり、複雑です。しかもかかる費用はトータルで数十万円以上。
しかし法人は個人事業主よりも節税のメリットを享受できる上、社会的な信用を得やすくなっています。
心強い「助成金」「補助金」
個人事業主にしろ、法人で起業するにしろ、起業する時にお金が必要になってきます。その必要なお金を銀行からの融資でまかなう という手もあります。
しかし融資は借入と同じなので、事業が軌道に乗って得られた利益の中から返済していかなくてはなりません。では助成金・補助金だったらどうでしょうか。
助成金や補助金は国や地方自治体、民間から支給される事業支援金なので原則的に返済が不要です。利益が出たら会社の更なる事業拡大に使えるのです。
よって「助成金・補助金」を使えるということは今後の発展のために非常にメリットが大きいと言えます。
では「助成金」と「補助金」の違いは何でしょうか。一つは受給する難易度が挙げられます。「助成金」は資格要件を満たせば受けられるのに対し、「補助金」は事業の必要性をアピールする事業計画書のような資料を作る必要があります。
さらに「補助金」は事業に用途が分かるように書類を作らねばなりませんが「助成金」は不要です。会計検査院の調査が助成金はないのに対し、補助金にはあります。
これらのことからわかるように「補助金」の方が手間がかかります。
起業する時に活用できる補助金・助成金4つ
起業する際に金銭面で後押ししてくれる助成金・補助金。起業する際にはできれば助成金・補助金を受けたいですよね。
それでは実際に起業する時に活用できる補助金と助成金をご紹介します。現在、起業する時に活用できる補助金・助成金は大きく分けて4種類あります。
経済産業省系の補助金
経済産業省系の補助金は起業促進、地域活性化、女性や若者の活躍支援、中小企業振興、技術振興などの施策を目的として実施される補助金です。
「創業・第二創業促進事業」は新たに操業する起業家や、第二創業をする企業に対して創業に必要な経費の一部を助成してくれる制度です。
新たな産業ニーズや雇用を生み出すことを促進し、ひいては日本経済の活性化を目的として行われます。
「創業促進補助金」は新たなニーズを起こす操業プランを応援する補助金で、「第二創業促進補助金」は事業継承後の新事業・新分野への展開プランを応援する補助金です。
いずれも補助金は100万円以上200万円以下の範囲内で必要資金の3分の2の補助率となります。半額以上の援助が得られることになります。
他にも「小規模事業者持続化補助金」、「ものつくり補助金」などがあります。
厚生労働省系の補助金
雇用促進や労働者の職業能力向上などの施策を目的として実施される「雇用」に特化した助成金です。
「キャリアアップ助成金」は有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者など「非正規雇用労働者」の企業内でのキャリアアップを促進するための助成金です。
平成29年4月に大きな変更があり、コースが以下の8つになりました。「人材育成コース」は支給限度額が500万円から1000万円に上がっています。
起業時に人を雇用する計画があるならば見ておきたい補助金制度です。
- 「正社員化コース」
- 「人材育成コース」
- 「賃金規定等改定コース」
- 「健康診断制度コース」
- 「賃金規定等共通化コース」
- 「諸手当制度共通化コース」
- 「選択的適用拡大導入時処遇改善コース」
- 「短時間労働者労働時間延長コース」
自治体独自の補助金・助成金
都道府県・市区町村などのそれぞれの自治体が、地域内の産業活性化を促進する名目で補助金助成金を実施していることがあります。実施している自治体としていない自治体があるので自身が起業する地方自治体をよく調べてみましょう。
その他の補助金・助成金
今まで見てきた助成金・補助金の制度以外にも、大手企業、政府系金融機関、各種財団・各種法人などが、独自に起業家もしくは新しく事業を立ち上げる創業者への補助金・助成金制度を実施していることがあります。選考が厳しく、準備も大変になりますが挑戦してみる価値はあるでしょう。
補助金・助成金を受けるために用意しておきたいモノ・コト
いざ補助金・助成金を申請しよう!と決めたら書類が必要になります。代表的なものをご紹介しておきます。補助金・助成金の種類によって若干異なります。
補助金の申請に必要な種類
交付決定前…応募申請書、事業計画書、経費明細書、事業要請書、交付申請書 、経費の相見積もり
交付決定後…計画変更申請、実績報告書、経費エビデンス
助成金を申請に必要な書類
労務に関る書類…社員の賃金台帳、労働者名簿、就業規則・労使協定、労働保険の手続き書類等、税務や事業に関わる許認可など(特に創業時)
このように申請時の提出物は多岐にわたり、1回の申請で数センチもの厚さの資料提出を何回も繰り返す必要があります。
なお、制度自体も年ごとに変化することがありますのでよく確認しておきましょう。
申請までのスケジュール管理をしておく
補助金・助成金によって申請時期がことなります。申請期間も一か月のものから半年間まで様々です。事前に調べて直前になって慌てることのないように綿密に計画をして準備しておくようにしましょう。
助成金を受けられないこともある
補助金には採択条件があり、審査もあるので不採択になることがあります。
一方で助成金は採択上限も審査もないので、申請すれば受給できるとされています。しかし申請しても不支給となる場合があります。代表的なケースは下記の通りです。
- 普通解雇を行った時(普通解雇があっても支給される助成金もあり)
- 労働法違反があった時
- 適切に雇用保険・社会保険に加入していなかった時
- 労働保険料を滞納している時
- 不正受給が発覚した時
以上のことを踏まえて準備は確実に行うようにしましょう。
補助金・助成金以外のサポート
もし補助金・助成金を受けられなかった場合はどうしたらいいのでしょうか。
そのような場合、返済義務は発生しますが「公的融資」という方法があります。
各都道府県には「公的融資」、都道府県や区市町村が、それぞれの区域内に所在する中小企業に対して設けている「制度融資」、主に個人事業主、創業者、売上高5億円程度位までの中小企業を対象に融資を行っている国民生活事業による「日本政策金融公庫」です。
いずれも長期固定金利や据置期間のある有利な融資制度となっています。
おわりに
補助金も助成金も受けられたら事業の発展に弾みをつけてくれることでしょう。しかし注意すべきことがあります。
実は両方とも後払いなのです。事業を起こしてすぐには使えないのです。ですから最初から補助金・助成金を当てにしていると事業計画が大きく狂ってしまうことになります。
もし申請の際に不安が大きいのであれば社会保険労務士などの信用できる専門家のサポートを検討してみてもいいでしょう。
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